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「可動供給装置」ユニット

可動供給装置 デザイン−梅田正徳

1968-ブラウン賞受賞作品
写真(図も)のキッチン・ユニットの他に、バス・ユニット、ステレオ・セットがあった。
ブラウン賞はブラウン社とドイツ産業組合デザイン協会主催の隔年新人賞で、本デザインが第一回の受賞。


応募のためのオリジナルプロトタイプデザインだが、図面の長さは10m近くあったという。
閉じた形と開いた形の中に機能に収められ、無駄なエレメントは一つもない見事なコンセプトだ。
このままでは商品化には至らず、プロトタイプだが、20世紀を代表する工業デザインだろう。

「建築と道具」の関係を究極の姿で描かれており、当時の先端技術や素材を巧みに取り入れて新し
い形が表現され、今日においても輝きを失っていない。
半世紀経った今日てあれば、さらにこのデザインに適った素材や技術が無数に脳裏をよぎる。この
まま、このデザインを放置しているのは余りにも愚かしい。名乗り出るメーカーが現われることを
切に期待したいところだ。

※梅田正徳−1941〜


インテリア誌(JAPAN INTERIOR DESIGN)no.120 march 1969に掲載。しかも表紙に!



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