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「Hans Jソrgensen Wegner」

ハンス・ウェグナー(Hans Jソrgensen Wegner1914年-2007年)

生涯に五百脚を超えるデザインをした、最高の職人でありデザイナー

これほど多くの人から尊敬され、憧れる存在となって生涯を終えたデザイナーはいないだろう。しかも、五百脚全部とは言わないが、少なくともその中で百脚はまことに美しく、座ることが躊躇われるほどの仕上がりと気品に溢れている。そして、多くのデザイナーがウェグナーのような活動と人生を望むだろう。
十三歳から家具職人の弟子となり十七才でマイスターを取得する。
しかし、その後も研究を続け、兵役を終えてからの二十三歳の時にコペンハーゲン美術工芸学校に入学、家具設計を学ぶ。
1938年に卒業し、二年後にアルネ・ヤコブセン事務所に勤務、一九四三年に独立している。
代表作としては同年に制作したチャイニーズ・チェア
1947年ピーコック・チェア
1949年ザ・チェア
1950年Yチェア ベアチェア
1951年イージーチェア
1952年ハートチェア
1958年ダイニング・チェア
1969年アームチェア
1976年スタッキングチェア
1984年ロッキングチェア
1986年フーブ(サークル)チェア

製品は主にカールハンセン&サン社が商品化を行っており、非常に難しい製造を惜しみなく職人の技で継続生産、販売を行っている。
ウェグナーの作品は日本において多く模倣され、現在においてもお手本と崇めれば崇めるほど日本人のデザイナーは「ウェグナーコピースパイラル」に陥っている。ウェグナー自身、過去の名作を分析し、現代風にアレンジする手法を重要視していたので混同されやすい。リ・デザインとコピーデザインが明確に違うことを肝に銘じておかなければならない。
そんなことにも関わらず、ウェグナーは日本を尊敬し、日本の工芸に特別の思いを持っていたという。また、尊敬するデザイナーはチャールズ・イームズだったことも示唆に富んだ話として受け止めたい。




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